つれづれノート31巻『心をまっさらに、さらし期』を読んで

書店に寄ったら、銀色夏生さんのエッセイシリーズ「つれづれノート」の最新刊が発売されていました。もう、31巻になるんですね。今回は、2016年7月から12月までの半年分の出来事について綴られています。筆者は旅行熱が冷めて「さらし期」「おこもり期」に入ったのだとか。心を晒し、洗いざらいチェックしている状態なのだそうです。人生には、そんな時期も必要なのかもしれません。とはいえ、運動を続けたり、スピリチュアルな体験をしたり、美味しいものを作ったり食べたり、という日常は相変わらずな様子にほっとさせられます。少しだけ、書道や英会話の体験レッスンの話もありましたが、それも無理なく試してみよう、くらいな調子なのがいいなあと思います。そんな、何かとても特別なことがない日常を文章にしても素敵なのは、やはり詩人の感性と飾らない性格によって生まれた言葉だからでしょうか。写真も心と体をさらして、心身ともに真っ白になった結果、筆者は明晰さという言葉に惹かれるようになり、2017年の目標を「明晰さの追求」としたとあります。それって、この「さらし期」の間に、自分の内面に正面からじっくり向き合えたからこそ、見えてきた目標なのかなと思いました。日常に振り回されているだけの自分も、たまには内なる声に耳を傾けねばと反省です。「さらし期」後のつれづれノートの発売が、今から楽しみです。それから、個人的にこのシリーズのもうひとつの楽しみなのは、娘のカーカちゃんと息子のサコくんのことです。カーカちゃんは、怖い店長さんがいるアルバイトをまだ続けていたのかと、感心しました。サコくんについては、もう大学受験をする年齢になったのか、少しもプレッシャーをかけない温かいお母さん(筆者)で幸せだねなどと、何度も勝手ながら親戚のおばちゃんのような気分になったのでした。

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